こんにちは。ホネ山です。
今回はネタに困るキャラクター背景をどうにかして楽に描けないかという内容ですw
(前置き)神絵師っぽい絵を描きたいと思って〇〇年。。。
いきなりですが、ホネ山の絵を描いている目的として、
小さい頃の「神絵師になりたかった」という思いを死ぬまでに叶えてスッキリしたい!が根っこにあります。
そのためには、神絵を描かなくてはいけません。(そりゃそうだ)
キャラクターのバストアップ、たまに前進ばかり描いて〇〇年経っていますが、それではいつまでたっても成仏できないと思いましてw
もうちょっと手っ取り早く目標達成するにはどうしたらいいのか?方法を考えました。
まず、自分の中の「神絵」の定義を見つける
「そもそも、あなたはどういう絵を神絵だと思っているのデスカ?」
改めて自分に聞いてみて、いいなぁって思った絵を片っ端から見て、こんな感じの特徴がありました。
・背景の中にキャラが描かれている
・背景めっちゃ書き込まれている。家・城・礼拝堂・空・雲・木など
・構図があおりかふかん
・背景に階段や坂が多く、単純なパースでは描けない
・コントラスト強い(特に近景の植物や岩)
・キャラの洋服が風になびいている
・背景の空気が吸える。おいしい
具体的には(貼って怒られなさそうな公式関係ですと)こんな感じ。
なんというか、こういう感じの絵を、描きたいんですわ~!!!!!
って思ったときに気づきました。
キャラより背景練習したほうがええんじゃないかと。
絵の要素を分解して、自分の出来ることと足りないスキルを比べる
ということで、元絵が下記の要素をそれぞれ満点だとし、
どれだけ自分のスキルが足りていないか、数値化することにしました。
(完全ホネ山主観 5点満点) キャラ:3 背景 :1 構図 :1 線 :1 色 :2
なるほど。
すると、キャラのデッサンを練習するよりも背景と構図を練習したほうが、
手っ取り早く理想の神絵に近づけそうです。
しかし、
・パース嫌い!画面に補助線ばっかり引きたくない!
・パース通りに描いてもおかしい。奥行きを表すにはまた別の技術が必要な気が(圧縮についてとか空気遠近法とか)
・坂道とか描くときにアイレベルと別の補助線描いてなんてやってられない!
みたいな感じで、自分で紙の上でどうにかする気はとっくに失せていました。
これではどうしようもないように見えますが……。
……そうです。文明の利器が助けてくれそうです。
3Dを使うしかない!
きっと、3Dが一番手っ取り早いはず!
私の悩みを3Dが解決してくれるはず!
そう思って(学習コストはかかるけど)描きたいものの為に3Dを勉強することを決意しました。
広めの街を作って、その中を歩き回りながら絵の題材になるシーンを切り取りたい!
そして一度作ったデータを使い回したい!
そんな淡い希望をもって、無料の3DCGソフト「blender」インストールしました。
blenderでは重すぎて街を作れない→Unityを使う
しかしホネ山のPCは10年前に買ったデスクトップ。
チュートリアルで作ったような小さい小物や1棟の建物は作れるのですが
街を作るために広大な地面に草を生やした時点でPCがフリーズしてしまい。。。
blenderで1から作るのは無理そうだなぁと思い、もっと軽いソフトを探しました。
広い街を作りたい→マップ作成ができるソフト→ゲーム作成ソフト
なるほど!ゲームエンジン使えばいいのか!と
ということで、最近のゲームエンジンを探しに行きました。
メジャーどころだとUnityとUnrealEngine、RPGツクールなのですが、
3Dが使える・軽い・日本語の解説が豊富という理由でUnityを選びました。
(クリスタの3Dという手もありましたが、広大なマップを歩き回りたいという要件があったので除外しました)
インストールして、
仮のフィールドを作って、
キャラを動かして、
スクショ撮って、
それを下書きに利用して……。
……おおおおおお!!!!!いけるじゃん!!
ということで1枚最後まで塗ってみたのがこの絵。
さらにもっとビルを増やし
雲を素材から持ってきて
フリー素材も使い
素材にないけど描きたいものは自作し
(住宅ビルはblenderで作っています。イエメンのサナア旧市街が好きなので、それをモデルにしていますが基本は創作ファンタジーです)
こんな感じの屋上に人を2人配置し……。
アングルを決めて、
近景にいろいろ描き足し。
完成したのがこちらの絵になります!
できたあああああああああ!!!!
全体的なコントラスト、雲や木の書き方が不十分だなぁとは思いますが、
何とかやりたいことを形にできつつあるので
これを起点にいろいろ頑張っていきます!
3Dやってよかった!やりたいことが出来るようになって本当に良かった!
と思いました。
よかったねぇ自分。
Unityのいいところ
ではここから、Unityを使って下書き補助にしたい方に向けて、Unityのいいところを紹介します。
軽い
10年前の当時そこそこだったPCでも、なんとか街を作れます。
これは結構デカいと思いました。
まず動くかどうか、作業効率が最低減保てるかって重要なので。
たくさん素材使うと起動が重くなりますが、他の作業しながら起動を待っています。
キャラクターをマップの中で走り回らせることができる
没入感の高いテーマの絵を描きたいときはとても素晴らしい機能だと思います。
あと一人では思いつかない構図で絵を作ることができるも素敵です。
自分で作らなくても3D素材を購入することができる
Asset Storeという素材を買うマーケットがあり、大抵のゲーム作り(ラフづくり)に必要な素材を手に入れることができます。
芝生、建物、家具、学校関連、人間、車、動物など、ソンビ等なんでもありますが、ファンタジー系が強い傾向があります。
これ見ているだけで1日経ちますw
大抵は有料素材ですが、一部無料のものがあります。
また、頻繁にセールをやっているので、高額な素材も安く買える時があります。
人間素材の場合、(ここを見ているような方なら)アタリがあれば描けると思いますので、シンプルなデザインのを選ぶのがポイントかもしれません。
私はこれを使っています。
ほかに使った素材はこちら
ええ……理想のために結構お金かけましたw
数か月にわたってちょっとづつ買い集めました。
Asset Storeの規約が絵描きにも優しい
↑で紹介したAsset Storeですが、気になるのが規約面。
「ゲーム作らないでイラストにしてもいいのか?」という疑問がありますが、
まさにFAQにまんまな質問があり。「問題ない」と書いています。
(厳密にいうと下書き&線画に関しては書いていませんが、「改変OK」「漫画OK」なのでそういう解釈でいます)
↓ユニティ・テクノロジーズ・ジャパン株式会社のアセットについての解説サイトからの引用です。
なお、2020年2月3日より前には素材の発行元が独自に規約をつけることが出来たようで、その後改定によりなくなったようです。
素材をDLするときには更新日が2020年2月3日より後なことを確かめてからにしましょう。
Unityのデメリット
学習コストがかかる
クリスタの3DやBlender1本で何とかしようとする場合に対し、学習コストがかかります。
ちょっとした部屋や、単純な図形(長方形など)をアタリにして描くなどの場合は
クリスタの3DやBlenderだけでどうにかなるはずなので、Unityを覚える必要はないと思います。
街を作った手順
これからUnity使ってみたいなぁという方に、超ざっくりですが手順を紹介します。
手順は3ステップ。
要はゲームを作らなくても、マップを作ってキャラを歩き回ることが出来るようにすればいいのです!
1)地形を作る
まず、フィールドがないと何にもできません。
地形は自分も数時間で作れましたので、まず地形作りから始めるのがおススメです。
ここで注意しなければなのは、あまり高低差の激しい地形を作ると、キャラクターが上り下りできなくなるので、高低差を作るときは要注意です。
2)歩くことができるキャラを作る
フィールドを歩けないと楽しくないので、歩けるキャラを作ります。
自分はUnityちゃんという用意されているキャラを歩かせていました。
※ここに出てくるUnityちゃんは規約読んだ限り商用利用不可なので、販売用のイラストではそのまま描かないように気を付けてください。
描くときはプレーヤーオブジェクトを非表示にしておくと安心かもしれません。
3)素材を配置する(建物&モブ)
自分のPCでどのぐらいの負荷に耐えられるかなど知っておいた方がいいと思いますので、最初は無料素材を使って、素材の配置の仕方を覚えていくのがいいと思います。
無料素材一覧
好きな素材をDLして、配置したら、カメラを回してスクリーンショットを撮ってみましょう
これで複雑に建物が入り組んだりした背景でも、楽に下書きを書くことができます!
どうやって勉強するのがおススメ?
Unityについても、Blenderについても、どちらかというとブログよりも動画のほうが充実している傾向があるので
自分の場合はブログとYouTube併用していました。
あとは本を1冊パラっと読むことで、「何が出来て何ができないのか」が分かり、調べるのが楽になりました。ツールの用語についても体系的に書いていますし。
「やりたい最低限のことをネットで調べる→入門書を1冊読む→ちょっとやってみたかったことを調べる」の順番がおススメです。
バージョンの進みが速いので、新しい機能についてはYouTubeを見るのが一番情報多いと思います。
↑ちょっと古いんですが、古本屋さんにあって、これで大体やれることが分かりました
こちらもバージョン古いのですが、用語覚えるには役立ちました
結論:3Dを使うのは全く楽じゃない。でも楽しい
ラクラクなノリで背景を書く予定でしたが、全く楽じゃありませんでしたw
膨大な学習の中から、どこを使えば最低限動かすことができるのかを一通り調べて
使える素材を見つけてお金を払ったり、足りない素材を1からBlenderで作ったりで、下準備に2か月はかかりました。
その代わり、一度作ってしまえば使い回しがきくので
長期的には時間のコストが削減できるんじゃないかと思います。
自分では思いつかないような構図も見つけられますし!
そして何より、背景への理解が不十分でも背景描いていいんだ!
背景楽しい!って思えるようになったのが、大きな収穫でした。
今度は平原(ちょっと乾燥している地帯)を作って、そこにキャラを置いて冒険させてあげたいです。
まだまだ活用しますよ~!