こんにちは、ホネ山です。
今回は珍しく、自作の絵を手放しました!
そのために複製をとったり、額を選んだりしたよ。という体験記です!!
手放すことが決まっていた絵
前回のブログにあるストーンヘンジアクア細目の絵ですが、
実は記事のお話が来た段階でミューズ様に提供することが決まっていた絵でした。
そのため、「この絵は有料だ」とめちゃくちゃ気合を入れて作成させていただきました。
ホネにとって、絵は「自分の成長記録」である面が強く、何年前にどのぐらい描けていたかが分かるように自分で保管していたいと思っています。
なので細目だけでなく荒目も作例を描いて、一つはミューズ様、もう一つは自分で持っていようと思って構成を作っていました。
しかし全力で描いた絵。細目バージョンも出来れば記録として保存しておきたいです。
普段描かないモンスターのドラゴンに、エフェクト沢山。難しい事ばかりに挑戦した絵なので尚更です。
その時に考えました!
「原画はお渡しして、複製版画を自分用に持っておくのはどうだろうか」と!?
ジークレー印刷を個人用で出来る印刷所はないか
あの、複製版画でよく使われるジークレー印刷。
原画にそっくりになるという触れ込みでしたので、あれを自分でもやってみたい!
と思いまして!
早速個人でも頼める印刷所を探すことに。
グラフィックさん
まず考えたのがグラフィックさん。
ホネが遥か昔、同人やっていたころからお世話になっている印刷所です。
名刺もここで刷っていただきました。
なんと言っても、何度か刷っていただいているので「自宅のモニター⇔印刷間の色の出方の癖」を分かっているのがアドバンテージです。
しかし、注文当時、大変込み合っていたようで、1枚からの注文が出来ず。。。
(当時は6部ぐらいからしか選べなかった)
そんなにたくさん同じ絵はいらないのでw他も探すことにしました。
徳川印刷さん
そして見つけたのが徳川印刷さん。
1枚から印刷してくれて、2,000円+送料梱包費700円(関東、税別)でしたので、
取り急ぎこちらでお試しすることにしました!
※4枚以上の場合は板段ボールの梱包仕様で+1,150円(関東・税別)になるとのことです!
他にも数社業者はいましたが、TOPページの渋い雰囲気に惹かれwここで刷っていただくことに決めまして。
紙が選べたので、大好きなトーション(トルション)に印刷していただくことにしました!
色調補正どうする?その前にモニターの説明を!
ジークレー印刷は、(徳川印刷の場合)データ入稿&RGB入稿対応です。
ということは、色調補正を自分でする必要があるということです。
さぁ、ここが最大の難関、色調補正です。
前述のとおり、ホネは昔そこそこな頻度で同人活動をしており、印刷所にも何度も自分の原稿を出していました。
そのため、「モニターによって見える色が全然違う!印刷で出る色もモニターと全然違う!」問題にとても苦労しておりまして。
試行錯誤の結果、「デザイナーさんが使っているようないいモニターを買わんと、印刷所に出すときに想定外の色で仕上がってしまう。いいモニターの方が差異が少ない」ということが分かり、お金で解決することにしました。(ありもので何とかすることを諦めました)
で、買ったのがこちら。
当時(10年以上前)、「デザイナーや絵描き用ならEIZOを買っておけば間違いない」みたいに思っていたので、お金を貯めてEIZOのモニタを買いました。4万円ぐらいです。
今は一番シェアの多いiPhoneの画面を標準とみなしていますが、EIZOモニタとiPhoneの見え方は結構近いです。(厳密には違う色に見えますが、他のビジネス用モニタよりは近い色に見える)
ということで、アナログ原稿をスキャン~印刷用途まで考えると、「創作活動するならモニタ代はケチらない方が10年得出来る」と声を大にして言いたいです。
モニターの選び方については調べると詳しいサイトが沢山出てくるのですが、目の健康のためにも液晶が「IPS」タイプで「ノングレア(光沢がない)」を選んで探しました。
EIZOのモニタは上位モデルに「Color Edge」があり、正しい色にこだわったカラーマネージメント機能が優れているとのことですが、今のところエントリーモデルのFlex Scanで満足しています。
絵の具検索ものFlex Scanの色を基準にして、iPhoneで確認しています。
ということで色調補正!
まぁ、EIZOのFlex ScanとiPhoneの色を合わせておけば、何とかなるでしょう。
って感じでホネのモニタ環境は出来ています。
あとは印刷所ごとの癖が出てくるので、印刷してみないと分からない。1枚目は人柱!
ってノリで、モニターと生原稿の色を極力合わせました。
(写メとっていなくてすみません)
いざ!入稿!印刷!
どんな感じで仕上げってくるかな~!と思いまして、出来たのはこちら!
入稿データ(RGB)はそのまんま。印刷物はちょっと明るめに仕上がりました!
RGB入稿した際に、「自分のモニターよりちょっと彩度が高く、濃い目に仕上がる」ということが分かりました。
どこの印刷所さんも印刷の癖があるので(同じモニタで仕上げても印刷所によって濃く出たり薄く出たりする)、
「自分のモニタと比べてどのような傾向に仕上がるか」ということを記憶して、次頼むときの補正時に、その傾向を入稿データに反映させるのが重要だと思っています。
あと、線は少し原稿より太りました。
Ptoroshopなどでアンマスクシャープをかけておく方がよさそうな気がしたので、次入稿する際に試してみようと思います。
と、結構シビアな目で見ましたが、ジークレーは水彩紙などにインクを噴射する製法なので「これが原画です」と言われたら信じ込みそうなくらいの質感がありました。
成長記録の複製原画としては、十分に満足しています!!
印刷の癖も分かったので、今度は大き目の紙にATCサイズを敷き詰めて、後から裁断して「トレーディングカード」とかたくさん作ってみたいですね!
こんな方におススメ
・手放す原画を自分用に手元に置いておきたい方(後で書きますが安心感パないです!)
・原画の競争率が高く、お迎え問題で何かと悩んでいる方
・原画クオリティで紙グッズを作りたい方
需要はこのあたりかな~と思います。
ホネもこの手段を覚えたことで、原画を手放してもいいかなぁと思えるようになってきました!
額装について
どこで額装するかで迷い、展示会の達人の枯葉庭園さん( @Karehateien )に相談するなどし、コストを抑えるか、表現を重視するかで迷いましたが、
結局このツイートの額装のセンスが決め手で、ファブリさんに頼むことにしました。
作品と額の相性よすぎ!!カッコよすぎるだろう!と。
額のことはよく分からないし、これといったこだわりもないので、知識をつけるためにも、最初は丁寧に説明してくれるところの方がいいと思ったからです。
結果、とても丁寧に試行錯誤してくださいました。
最初は白やアイボリーのマットで考えていましたが、
濃紺のマットにした瞬間、画面中央のドラゴンが出す炎や右のキャラクターの電気鞭の軌跡が輝いて見えるようになりまして!!
「これですね!!」と思わず店員さんに興奮してしまいました。
水彩では限界だったコントラストを、額が補ってくれる。
そんなブースト効果を額装で得ることが出来ました!
そして、額装のために原画をファブリさんに預けることになった瞬間、
「ああ、原画を手放すんだな」って気持ちと「複製頼んでおいてよかった~!!」って気持ちに包まれました!!
複製があるということで、心の安定感が半端ないことに気が付きました。
ということで、1週間待ちまして完成~!!
まさに絵が、パワーアップしました!
なるほど、額装することで絵が絵になるってのはこういうことなのですね!
夕連れの中戦闘する、ファンタジーな世界観にピッタリの組み合わせになったのではないかと思いました。
無事にお渡しもできました
郵送と迷って末、梱包に困ったので手搬入をしました。
繁忙期の中、お時間をいただき迎えていただけまして、本当にありがとうございます。
たまにイベントなどで原画を見れるかも?!とお聞きしましたので、その際は分かる限り告知いたします!
いや~、複製も額装もよ~く考えた末に頼んでよかったです。本当に。
ご協力いただきました皆様ありがとうございました~!