こんにちは。ホネ山です。
![ホネ山](https://watercolor-try.com/wp-content/uploads/2020/03/body_hone_good.png)
このサイトの記事、水彩描き住人向けの重箱の隅をつつくような内容ばっかりじゃね?
もっと一般受けする……というか、初心者向け記事あった方がいいんじゃないの?
と思って、「初心者向け記事をを書こう!」と考えました。
テーマは「俺の理想の12色」。
12色。それは基本且つノスタルジー。
きっと「水彩に手を出してみるか!」と思った絵描きさんたちが、初めて手にするセットが12色。
ホネ山もキッズの時、ホルベインの12色セットをウキウキした気持ちで買いました。
そしてしばらく使ってから思いました。
全然減らない色がある。
と。
某ブラックや某ホワイト、某黄緑など。
黄緑は推しのカラーに入っていれば使うんだろうけど、混色であまり出番がない。
12色セットを使っているとついつい「あの色が足りない」「この色が足りない」と追加で単色を買いたくなるし、きっとそうなるように戦略を組んであの12色なんだと思う。
この範囲でそこそこ描けるけど、ほかの色も欲しくなる。と。
第一、ホルベイン水彩総選挙の上位色は、12色セットに入っていない色ばかりですw
きっと単色でわざわざその色を買い集めた人が、綺麗さと有用さに気づいて推し色にしているだと勝手に思っています。(私のホルベイン推し色、ピロールレッドもその流れです)
それで、「全部出番のある色にした、理想の12色セットが欲しい!!」と思い、目を皿にしてメーカーのサイトを覗きました。
「俺の考えた最強の12色」を選ぶにあたって
まず、選ぶ基準が欲しいですよね!
自分の画風と要望(重ね塗り多様・ぼかしにじみあまり頑張らない・CGとそう変わらなくなめらかに塗りたい・塗りながら飲み食いする)に合わせると……。
- なるべく安く、手に入りやすい(出来る限りホルベインで集める)
- 有毒注意色じゃない(飲み食いしながら塗りたい・罪悪感なく水道に流したい)
- グラニュレーション色、分離色じゃない(重ね塗り多用するから)
- 出来るだけ透明色(重ね塗り多用するから)
- 出来るだけ沈着しない(間違えたときに色を抜けないの辛い)
この5点(上から順に重視)を元に選んでいきました。
何で非グラニュレーション色が基準なのかは↓の記事へ
選んだのはこの12色。
![](https://watercolor-try.com/wp-content/uploads/2021/05/796e352070e26f33b54a4fa748bbdce9-1024x751.jpg)
それでは、選んだものはもちろん、惜しくも外したものも加えながら、候補たちの紹介をしていきます!
赤紫
キナクリドン マゼンタ
![](https://watercolor-try.com/wp-content/uploads/2021/05/0b31dadaa880cadbe6c9e062b8808778-1024x242.jpg)
クリムソンレーキと迷いましたが、クリムソンレーキは12色セットに入っているので、よりマゼンタ色の強いキナクリドンマゼンタを。
赤の影や肌の影、紫と混ぜて微妙な階調の赤紫を作ったり、フタロブルーYSと混ぜて暗い紫を作ったり、大活躍しています。
ピンク
オペラ
![](https://watercolor-try.com/wp-content/uploads/2021/05/89edc6ee8bad3818cef7c90d5e46ee2f-1024x248.jpg)
水彩総選挙にも顔を出す混色の女王。
単色だとドぎつい蛍光ピンクですが、この色は混色するときに真価を発揮する!!
元が蛍光で超明るい色なので、黄色や青、紫の上からうっすら塗って、赤みを足すときに超使えます!!
特に自分は同じパーツを塗るときに微妙に色相を変えて虹色っぽくするのでこの色が大活躍!
「マゼンタあるならいらなくないか?」と思いましたが蓋を開けるとヘビーローテーションでした。
赤(レッド)
スカーレットレーキ
![](https://watercolor-try.com/wp-content/uploads/2021/05/f0caf8f0a9691d4ef16509e7698d6e54-1024x241.jpg)
ピロールレッド
「純色の赤枠」でこの2色で迷いました。特にピロールレッドは推し色なので!!
結局、透明度とほかの色と混色した際、スカーレット レーキのほうが濁らずきれいな色になったので、スカーレット レーキを採用。
紫味が欲しければ、オペラかマゼンタ混ぜればいいもんね。。。
ごめんよ。ピロールレッド。
オレンジ
パーマネント イエロー オレンジ
![](https://watercolor-try.com/wp-content/uploads/2021/05/66a59a45c5a69b266eaba48f3e14f209-1024x241.jpg)
ブリリアントオレンジと迷いましたが、ブリリアントオレンジは若干不透明だと書いてあったので、こちらに。
黄味寄りのオレンジで、肌色として薄く塗るにはスカーレットレーキかオペラとの混色が必要かな。
黄色
イミダゾロン イエロー
![](https://watercolor-try.com/wp-content/uploads/2021/05/d61558e0a481c780dd62edfb7b63607e-1024x242.jpg)
黄色はそうそう減らないから、純色を用意しておけばいいかな?と思って。
緑寄りでもなく、赤寄りでもないこの黄色をチョイス。
塗ってみると結構薄めのつつましやかなイエローだなって印象です。
黄緑
サップ グリーン
![](https://watercolor-try.com/wp-content/uploads/2021/05/2ffd5533b6ea38f00ec5a27b79977aad-1024x267.jpg)
パーマネントグリーンより彩度の低い、黄緑とお茶の色を足して2で割ったような色。
何気に草の色や緑色のパーツに光が当たっている部分で役に立ちます。
風景画も描く方は是非
緑(グリーン)
バンブーグリーン
![](https://watercolor-try.com/wp-content/uploads/2021/05/c0659cfa90b664f1769c0922ec57acf3-1024x249.jpg)
フタロシアニンの緑ほぼ純色。
青みがかったビリジャンヒューは昔使っていた時意外と減らなかったので、緑の純色を選んでみたものの、鮮やかすぎて風景画では扱いずらい。混色前提ですね。
後述する青緑を混色で表現するならバンブーグリーンがいいだろうけど、風景画がメインならもうちょっと彩度の低いフーカス グリーンのほうが扱いやすいと思う。
青緑
マリン ブルー
ホルベインは粒状化しない色で明るい青緑がないので、選ぶとしたらこの色かな?
今回紫系を重視したので青緑は混色で作ることにしました。
推しのカラーリングに青緑が入る方はマストだと思います。
青(ブルー)
マンガニーズブルー ノーバ
何気に使いまくる空色。
フタロブルーグリーンシェイドでも作れますが、マンガニーズブルー ノーバのほうが明るい色になります。
フタロブルー レッドシェード
3原色青!って感じのフタロブルーRS。
ステイン色なので色が紙に染み込んで修正がききにくいことが難点ですが、青色でグラニュレーションしない色を選ぶと、フタロブルーはマストになります。
あれ?実際買っている色と違うじゃないか。と思ったあなた.
……そうです。
ウルトラマリン愛好家としては、ウルトラマリンが外せませんでした。。。
フタロブルー イエローシェード
![](https://watercolor-try.com/wp-content/uploads/2021/05/9ea8486693c153a7e2da3d37bcee06da-1024x256.jpg)
で、結局ウルトラマリンを入れるならということで、フタロブルーは黄色寄りのYSを入れることにしました。
青紫
ウルトラマリン ファイネスト
![](https://watercolor-try.com/wp-content/uploads/2021/05/ultramarinefinest-1024x295.jpg)
はい!この色だけ1本1300円します!
でも替えがきかない!紫の調節やあらゆるパーツの影色でどうしても使いたかったです。。
大体のウルトラマリンは粒状化するグラニュレーション色なのですが、このウルトラマリンは顔料をすごく細かく砕いているらしく粒状化しないです。高いのですがシュミンケを推します。
![](https://watercolor-try.com/wp-content/uploads/2020/05/粒状化2.jpg)
あと、画像でフタロブルーGSになっているけど、正確にはYSですね
(2021/05/23追記)まっちのウルトラマリンという手もあります
![](https://watercolor-try.com/wp-content/uploads/2020/12/basic-ultramarin-1024x313.jpg)
1本286円なので、かなりお安くて粒状化しないウルトラマリンが手に入ります。
2021年現在はこちらを推奨したいです!
東京の画材店だとToolsお茶の水店、後は通販で手に入ります。
↓公式通販
![](https://img17.shop-pro.jp/PA01168/967/product/41336913.jpg?20120402175707)
まっちのまとめはこちら。
全体的に混色しても明るいので、全部まっちでまずはそろえるのもおススメです。
(ここホルベイン記事ですがw)
ウルトラマリンを入れるなら、フタロブルーはイエローシェードのほうがバランスいいですね。
紫(パープル)
パーマネント バイオレット
![](https://watercolor-try.com/wp-content/uploads/2021/05/478a8411a7588892c30ccc51b10bd29d-1024x248.jpg)
明るめで青寄りでも赤寄りでもない紫だとこれ一択ですかね??
使うと混色で大活躍。
ウルトラマリンと同様影色のメインになるのであらゆる色に混ぜました。
茶色と混ぜて渋い赤茶を作るのも良きです。
茶色(ブラウン)
イミダゾロン ブラウン
![](https://watercolor-try.com/wp-content/uploads/2021/05/c45ff9785e7e353ae7660652b5a6cf79-1024x249.jpg)
ローシェンナ
![](https://watercolor-try.com/wp-content/uploads/2021/05/ec6d4c18c674cbc89564b3d41117e3fe-1024x275.jpg)
茶色からはこの2色。茶色は透明色が少ないので迷わずこの2色でした。
ローシェンナはイエローオーカーと同じようなノリで使えます。
この色も混色で彩度を下げたり、風景書くときに大活躍ですよね。
いざ、塗ってみました!
![](https://watercolor-try.com/wp-content/uploads/2021/05/796e352070e26f33b54a4fa748bbdce9-1-1024x751.jpg)
長くなってしまったのでもう一度12色一覧を。
ということで、この12色縛りで1枚塗ってみました!!
![](https://watercolor-try.com/wp-content/uploads/2021/05/HB12_sakurei-1024x710.jpg)
一通り塗れるけど……ダークカラーがきつい!
黒や暗い色を作るために補色を混ぜ合わせる時って、ちょっとの配合の差で彩度や色味が変わるので、同じ色を量産するのが難しいんですよね。。。
塗ってる途中で色が足りなくなると、もう同じ色で塗れないのが辛いですねw
なので、パレットに追加するなら
楽に黒や暗い色を作るために、各色彩のダークカラーが欲しいです!
ホルベインの中の方が選んだ最強12色(非公認)
紫を省いて緑厚めのバランスのいいセットですね!確かに白黒をオペラやマリンブルーに変えても良さそう!
個人的に入れ替えるとしたらパーマネントバイオレットとペインズグレイかな?
おしまい
いや~、大分気合の入った記事になりました。が、楽しかったです!!
紹介した12色+ダークカラーで大抵の題材は描けるかとも思いますので、重ね塗り派の方は参考にしてやってくださるとうれしいです!