透明水彩の白って意味あるの?
あまり使う機会がないにもかかわらず、セットで絵具を買うと割とついてくる「白」と「黒」。
黒はまだしも、白を使うことってほとんどないのではないでしょうか。
「パレットに出しちゃったけど、白って、どうやって使うんだろう?」
そう思ったのは私だけではないはずですw
今回は、そんな白にスポットライトを当てたいと思います。
半透明にならないかな……と思いまして
普段CGでの画風がどちらかというとアクリル厚塗り風なので、それを透明水彩でできないかと思いました。
透明水彩を使って半透明の質感を出せたら、絵の幅が広がるんじゃないかって。
白を混ぜて塗ると、若干色が柔らかくもはっきりとした発色になる!
左が透明色だけ使った方。右が白を混ぜた方。
(紙はニューブレダンです)
透明色だけ使った方に比べると、色が柔らかくも、はっきりしているのが分かると思います。
あと、白を混ぜることで絵具ごとの粒子のばらつきが抑えられるような効果は感じました。ウルトラマリンとか粒状化する色も均一になるというか。
あとスキャンした時に紙色の影響を受けにくくなるような気がします
でもミルキーな質感には意外となりませんでした。
使ったのがミジェロのチャイニーズホワイトだったからかもしれないです。
↑この画像めっちゃわかりやすい。。
(チャイニーズホワイトのほうがチタニウムホワイトより透明度が高い)
……あれ?
これ、ミルキーにしたかったらチタニウムホワイトを使うべきだったんじゃないの?
(2020/05/28追記)
ということで!チタニウムホワイト、買ってきました!!
メーカーはシュミンケ。
何故わざわざお高いシュミンケにしたかというと、シュミンケのネイプルズイエロー レディッシュ(肌色)のミルキーな質感が大好きなんです!
で、きっと白もいい白だろうと思いまして!
(ネイプルズイエロー レディッシュはPW6のチタニウムホワイトが入っている)
チタニウムホワイトを全色に混ぜて塗ってみた
条件をそろえるために、紙は同じニューブレダン。
おおおおおおお!!!こ、これは!!!!!
絶妙に半透明!絶妙にミルキーな質感!
そして、素晴らしいスキャン映え!!
透明水彩なのにアクリル絵の具を使っている時のような感触で、すごく気に入りました。
しかもパレットに乾いても固まらない。ひび割れしない!
今まで買いまくった透明水彩が無駄にならないw
いいことづくめです。
CG水彩再現の絵柄の人や、美少女絵師で女の子の柔らかさ命なら、チタニウムホワイト混ぜるの、大有りだと思います!
コツとしては、こんな感じ。
- 薄い色を塗るときに水じゃなくて白で薄める
- あまり水を使い過ぎない
- 暗い色にも白を混ぜる
- 薄い色から濃い色の順で塗る(これは透明水彩と同じ)
まぁ、図工の授業で絵具を使った時と同じです。
水彩描きの方も、いつもの透明水彩とはちょっと違った質感になって面白いのでぜひチタニウムホワイト、使ってみてください!!
チャイニーズホワイトとチタニウムホワイトについて(2024/1/14追記)
チャイニーズホワイト
PW4
酸化亜鉛(ZnO)を主成分とする白色顔料。
チャイニーズホワイトの名前で売られていることが多いです。
やや透明感のある白で、パステルカラーを作るときに半透明っぽさを出したいならこちらがおススメです。
チタニウムホワイト
PW6
酸化チタン(TiO2)を主成分とする白色顔料。
下の色を覆う力のある白です。
チタニウムホワイトの名前で売られています。
と言いましたが、メーカーによってはチャイニーズホワイトもPW6の酸化チタンで作っている場合があります。
作例でも出しましたが、ガッツリ不透明のパステルカラーを作りたい場合はこちらがおススメです。
特殊なホワイト
トランスペアレントチタニウムホワイト
凄く透明な白……というか透明色?
フタロブルーなどの濃い色に混ぜて色味を薄めに調整することが出来る白です。
この白の使い方につきましてはこちらの記事をご覧ください!